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書評2013年4月から

ギャラリー

下町ロケット2

有名になりすぎて,ここで紹介するのも何だかなぁ〜。今回悪役が分かりやすすぎて水戸黄門かよ。でも,データ偽装はくい打ちでも問題になっているし。頼むよ日本の工業。がんばろう,中小企業と地場産業!
小学館 1,500円+税

それでも猫は出かけていく

著者はあの吉本隆明の長女にしてよしもとばななの姉であった。ある日拾った白い美猫は排泄障害があり獣医に通いつつ育てることに。その他さまざまな猫たちとの交流と吉本家の介護。なかなか奥が深いです。
幻冬舎 1,500円+税

鴻池剛と猫のぽんた
ニャアアアン

書名が長すぎるぞ。男性漫画家が猫との生活を漫画にしています。うちのニャーと同様に噛むわひっかくわ,飼い主を無視するわで笑えます。猫あるある満載です。
株式会社KADOKAWA 1,000円+税

息子の俺への態度が基本的にヒドイので漫画にしてみました。

書名が長すぎ(笑)。父親による子育て漫画。理不尽な息子に翻弄されながら愛情をもって育児しています。筆者は夫婦とも漫画家。自宅労働なので近所から不審がられてます。
リイド社 880円+税

居酒屋ぼったくり(4)

居酒屋ぼったくり4巻目。絶品の日本酒と美味しい料理に涎が〜(笑)。要と美音の仲はなかなか進展せず。しかし,美音はひょんなことから要の家に行きお母さんと会ってしまいます。茶粥は大島の名物でもあり。
星雲社 1,200円+税

新しい道徳

北野武による道徳のススメ? 理屈で道徳を教えようとしたら,子どもに見透かされてしまう。教える側が本気で本音で悩み考え伝えなければならない。そういう真っ当な意見なのです。本気なら必ず伝わりなす。
幻冬舎 1,000円+税

陽気なギャングは三つ数えろ

伊坂幸太郎の「陽気なギャング」シリーズ第三弾。9年ぶりの最新作です。今回はギャングたちが正体を暴かれそうになり防戦に回るも後手後手になり苦境に立たされて…。
祥伝社 840円+税

ローマ法王にコメを食べさせた男

TVドラマ『ナポレオンの村』の原案本。限界集落の羽咋村の町おこしを担当した役場職員が書きました。
「道の駅」が失敗する最大の要素は公務員を駅長にすること(笑)!!
講談社 890円+税

オロロ畑でつかまえて

『ユニバーサル広告社』シリーズの一作目。限界集落を再築する話ですが,こちらは半分ギャグ。黒澤明の「七人の侍」のパロディーみたい。農民たちが広告代理店を捜して雇い,村を再築しようとします。
集英社文庫 460円+税

なかよし小鳩組

『ユニバーサル広告社』シリーズ2作目。ユニバーサルは広告社であって広告代理店ではなく,経営難の広告社がつかまえた依頼人の小鳩組はなんとヤクザの組だったのです! 失敗したら東京湾に沈められる!
集英社文庫 670円+税

花のさくら通り

『ユニバーサル広告社』シリーズ3作目。シャッター通りの商店街を立て直す杉山たちだが,商工会のボスたちの旧弊さに呆れ怒りつつ,妨害をすり抜けながら活路を捜す。坊主の息子と牧師の娘の恋の行方は?
集英社文庫 820円+税

砂漠

伊坂幸太郎による大学生活グラフィティー。当然舞台は仙台市。伊坂さんらしくなく事件とか起きないし〜,と思っていたら最後にはちゃんと事件ありアクションあり。チャラい鳥井の思いもよらぬ変化あり。
新潮文庫 790円+税

日輪の賦

持統は天智の娘であり,父の弟であるの天武の妃になる。大化の改新,白村江の敗戦,壬申の乱と激動の時代を生き,天皇に即位してからも国内外の情勢は予断を許さない。いかに国をまとめ国民を安らげるか?
幻冬舎 1,800円+税

予楽の飯

奈良の大仏造営事業の現場はさまざまな難題をかかえていた。造仏所の労役に徴発された仕丁真盾たちは炊屋の宮麻呂が作る絶品の飯を楽しみに,厳しい労働に耐えていた。労働や食を通して仏に気付いていく。
光文社 1,600円+税

大世界史

池上彰と佐藤優による,「新・戦争論」の続編です。現在の世界情勢は,過去の歴史を抜きに語れない。そんな近代史・現代史,いやもっと古い歴史を視野に世界情勢を分析する。まさに目からウロコの視点!!!
文春新書 830円+税

嫁はフランス人

日本人の,ほとんどヲタク漫画家がフランス女性と結婚した。フランス女性ハンパねぇ! 中国嫁日記と違う点は,嫁のほうが稼ぎ夫は家で家事をする主夫だということと,息子が生まれ育児に翻弄される点。
祥伝社 880円+税

英国一家フランスを食べる

『英国一家日本を食べる』の著者による,日本に来る前のこと。フランスで有名な料理学校に入学し悪戦苦闘。英国人である著者がフランス料理の伝統に圧倒される。フランス料理の基本がいろいろ分って面白い。
飛鳥新社 1,500円+税

チンチン電車と女学生

兵隊にとられた男たちのかわりに広島の市内電車を走らせていた14歳から17歳の女学生たち。原爆で地獄を見ながらも,3日後には復旧1番電車を走らせた。終戦後は男たちが復員したのであっさり忘れ去られた。
講談社文庫 730円+税

更級日記

更級日記のマンガ。かなり軽い少女マンガ風で時代考証もいいかげんですが,内容の簡単なダイジェストにはなっています。小中学生にはいいかも。しかし,髪にリボンをつけたりメガネかけたりってどうなのよ。
双葉社 1,000円+税

日本人なら知っておきたい日本文学

『日本人の知らない日本語』の蛇蔵と海野凪子による,人物で読む古典。例によって髪型や顔はデフォルメされているけど,内容は本格的。時代ごとの当時の常識や分かりやすい解説とか裏話もあってためになる。
幻冬舎 900円+税

まんまこと・こいしり

『しゃばけ』の畠中恵さんによる江戸の物語。主人公の麻之助は神田の町名主のお気楽な跡取り息子。悪友の清十郎,吉五郎とともにお江戸の事件を解決していきます。江戸の奉行所は民事不介入だったのだ。
文春文庫 各590円+税

こいわすれ・ときぐすり

続きです。NHK総合の木曜ドラマになったので見た人も多いかも。麻之助はお寿ずと結婚し猫の『ふに』を可愛がっていたけど,お寿ずは赤子を死産し自らも死んでしまう。糸の切れた凧のようになった麻之助…。
文春文庫 各590円+税

猫侍

斑目久太郎は加賀藩の剣術指南役の任を解かれ,今は妻子を故郷において単身江戸に出て,貧乏長屋に住みながら仕事をさがしている。猫の玉乃丞がらみで様々な事件に巻き込まれるのだが,時代考証がひどすぎ。
AMGブックス 648円+税

山猫(2),(3)

ピカレスク・ミステリー。神出鬼没の窃盗犯『山猫』。盗むのは悪党からばかりだが,正義など鼻で笑い官憲の追手を尻目に大金を奪い去る。いやなかなか痛快です。急いでアマゾンで一巻目を注文しました。
角川文庫 600円+税,520円+税

おかん飯

西原理恵子さんと枝元なほみさんのコラボ。あの反抗期息子と女子高生娘の胃袋をわしづかみするリーズブル&簡単便利なレシピがてんこ盛り。ダイエットの部もあります。これは作ってみなければ。美味しそう。
毎日新聞社 880円+税

大きな音が聞こえる

主人公は高1男子の「泳」。何にも意欲がなくて学校もサボりがち。唯一サーフィンだけは続いている。そんな泳が「終わらない波」のことを知ったことからジワジワと変わりはじめる。少年の成長の物語。
角川文庫 880円+税

幸せの条件

誉田哲也さん。今回は農業女子。農業モノとしたらイマイチだけど…。 大切なのは誰かに必要とされることではない。代りの人材はごまんといる。自分がこの仕事がしたい,ここで生きたいと思える場所で働け。
中公文庫 640円+税

総理にされた男

中山七里さん。これは犯罪だよ。荒唐無稽すぎ。フツー,あっと言う間にバレて大スキャンダルだよ。しかし,国政のドロドロした面や権力・派閥の嫌らしさが分かりやすく描かれています。官僚も閣僚も大変ね。
出版NHK 1,600円+税

猫医者に訊け

くるねこ大和さんの猫医者によるネコの飼い方指南。ネコ専門医とあってネコ愛はハンパない。食事は一日二回,8時間は胃を空にしないと健康に良くないとか,ネコに牛乳やかつお節はダメとか。目からウロコ!
(株)KADOKAWA 700円+税

本日もいとをかし枕草子

枕草子とその著者の清少納言に関してのコミックエッセイ。橋本治の桃尻訳がイチオシなので,この本は2オシ。なにしろコミックですから中学生にも分かりやすい。清少納言の命がけの明るさが分かるかも。
メディアファクトリー 1,100円+税

あはれなり紫式部日記

わーるどふぇいます源氏物語の作者紫式部に関するコミックエッセイ。清少納言との確執は当時と政治的背景を抜きに語れない。生育環境や性格の違いも分かりやすく描かれている。どっちも今でもあるあるです。
メディアファクトリー 1,100円+税

水曜日の凱歌

終戦直後の東京で鈴子は14歳。父親も姉兄妹も亡くなり,母と鈴子の二人だけで戦後を生きねばららなくなった。収入も資産も土地家屋もない母子が生き抜いていくためには?
娼婦たちの悲哀と生命力に感動。
新潮社 1,800円+税

スカラムーシュ・ムーン

海棠尊さんの新刊。2段組み。今回の主役はスカラムーシュDr.彦根。そこに養鶏場の娘まどかが絡む。未熟な女子大生だが,若さと無謀な情熱で,失敗しながらも成長していく。鶏卵はワクチンの素材なのです。
新潮社 1,600円+税

朝が来る

不妊治療の夫婦の物語だと思ったら違って,特別養子制度の話かと思ったら,それも違って,中学生で子供を産んだ女の子の話でもなくて…。深いです。「子どもを返して」と電話してきた女の印象が大逆転。
文藝春秋 1,500円+税

火星に住むつもりかい?

犯罪の減少や社会秩序の安定のために,住人が相互に監視しあい密告しあうシステムが功を奏し,犯罪が減り安全な社会になった。しかし,魔女狩りのように,近所住民の告発によって公開処刑が行われては…。
光文社 1,600円+税

イスラム国

イスラム国は,従来のテロ集団とは全く違う。タリバンなどのテロ集団は社会を不安定にすることにより住民から略奪・搾取したが,イスラム国は社会を安定化し,インフラを整備し国家をつくろうとしている。
文藝春秋 1,350円+税

「学力」の経済学

経済学がデータを用いて明らかにしている教育や子育てに関する発見は,教育評論家や子育て専門家の指導やノウハウよりも,よっぽど価値がある。と著者は述べています。う〜ん,確かに説得力があるぞ。
ディスカヴァーートゥエンティワン 1,600円+税

武士道ジェネレーション

武士道シリーズのエピローグ的な作品。武士道シックスティーン,セブンティーン,エイティーンを読んだ人は,これを読まねば。逆に読んでない人には意味がないかも。いや〜,安心したよ。解決編でした。
文藝春秋 1,500円+税

守り人シリーズ

「守り人」シリーズ,文庫本で10冊くらい。ちなみに「もりびと」と読みます。主人公はバルサという三十代の女用心棒。シリーズが進むにつれバルサ本人や脇役の人々の謎が広がり,これは「サーガ」ですわ!
新潮文庫 590〜630円+税

レシピはときどきウソをつく

これは面白かった! そんなことは知ってるよ・やってるよということも多かったけど,へ〜そうかと思うことも多く,全体として星5つ。日常的に料理をしている人は読むべし。目からウロコですよ。
青春出版社 880円+税

東京プリズン

「慨世の遠吠え」で,内田&鈴木の両氏が紹介していた本。面白い!!
これは小説です。しかも,かなり詩的かつ比喩的&幻想的。しか〜し!本質を衝いている。アメリカ合衆国に対して日本の戦後は何だったの?
河出文庫 920円+税

愛と暴力の戦後とその後

右の「東京プリズン」の創作メモ&随想。より具体的かつリアル。Peopleって何? 憲法の「憲」の字義は何? 日本語に訳してビックリ仰天,目からウロコの事実! これだから英語や漢籍は侮れない。
講談社現代新書 840円+税

国境のない生き方

テルマエロマエのヤマザキマリさんって!凄い人だったのね。教養も体験もハンパない。今の夫との出会い以前にこんな壮絶なヒストリーがあったなんて(絶句)。影響を受けた本を知って,読みあさりましたよ。
小学館新書 740円+税

輝ける闇

ヤマザキマリさんオススメ「ロビンソンの末裔」読みました。でも今は絶版。スピンアウトして「輝ける闇」開高健です。私の年代は戦前・戦中(父母や祖父母)とつながっている。つないでいくべきではないか?
新潮文庫 590円+税

ナイルパーチの女子会

ブラック柚木さんです。怖いです。ナイルパーチは外来種の魚で,人間によって連れて来られ,その場所で生きようとしたら「生態系」を破壊すると忌み嫌われ排除される生物です。外来種同士の悲惨な闘いです。
文藝春秋 1,500円+税

本屋さんのダイアナ

多少ブラックな柚木さん。本好きにはたまらない書籍紹介があるので,本好き女子は読むべし。大穴と書いてダイアナと読む名前の少女は本が大好き。親友になった彩子はダイアナがうらやむお嬢様。しかし…。
新潮社 1,300円+税

ねこバカ×いぬバカ

タイトルどおりのバカ対談。しかし,さすが両者とも医者である。特に近藤誠さんは「癌と戦うな」の人。動物医療の「ぼったくり」や,無駄かつ危険な医療行為(人間に対しても)への苦言は傾聴するに値ある。
小学館 1,000円+税

旅のラゴス

「旅のラゴス」は,昔むかし「SFアドベンチャー」という雑誌に連載されていて,リアルタイムで読んでいた。まとめて読みたくて買った。読んだ。やっぱり筒井康隆は天才だと思った。ラストシーンは秀逸。
新潮文庫 490円+税

慨世の遠吠え

9条護持の内田樹と,右翼の鈴木邦男。右と左は一致する。学校武道を一刀両断にし,集団的自衛権の嘘を暴く。少し前の政治家は「後世の審判に俟つ」と言った。今は次の選挙まで。引退したら責任は取らない。
鹿砦社 1,400円+税

希望の資本論

ソ連が崩壊した今だからこそ,資本論を読むべし。資本主義一本になった結果,ハイエナのような多国籍企業が利益を追求し,競争は激化し,成果を求められ,弱者は切り捨てられる。今こそ古典に帰り考えよう。
朝日新聞出版 1,100円+税

プラハの憂鬱

「紳士同盟」の続編という感じ。外務省専門職員試験に合格した佐藤氏は,イギリスで語学研修をする。そうか,外務省の技官はこのようにして育成されるのか。インテリジェンス戦の駆け引きは凄すぎる。
小学館 1,600円+税

子どもの貧困

児童養護施設の実態が詳しく分かる。親の失業,疾病,薬物依存,虐待など,多重逆境の子どもたちを見守り,自立を助け,社会で働いて税金を納められるように育てることは,結局国民全体の利益になる。
貧困の連鎖を断ち切ろう。
ちくま新書 820円+税

脱 限界集落株式会社

限界集落株式会社の続編。今度は商店街編。郊外に巨大ショッピングモールはできたけど,駅前のシャッター通り商店街のコトカフェには爺婆の憩いの場。そこに再開発の話が持ち上がる。ウマい話の嘘を暴け。
小学館 1,600円+税

これが「世界のルール」だ!

さすが池上さん! 話題の「イスラム国」から,中国主導の「アジアインフラ投資銀行」まで,現在の世界情勢がとてもわかりやすく説明されている。「社会人は教科書『世界史A』を読もう」はけだし名言!
文藝春秋 1,300円+税

豪州人歴史愛好家名城を行く

オーストラリア人なのに戦国時代の歴史に詳しすぎ! 城の歴史にも詳しすぎ! 甲冑師に弟子入りして自分用の甲冑まで作ってしまう。広島城も出てきますよ。明治の廃城令で壊された城が多いのがとても残念。
宝島社 1,400円+税

子どもと「ぶつからない」「戦わない」指導法!

はい。タイトルどおりです。小学校での指導を念頭に書いてありますが,幼い中学生にも十分通用します。M中の生徒指導はこれで行きましょう。教職員全員読むべし。
学陽書房 1,700円+税

サラバ!(上・下)

話題の本。直木賞。強烈な姉を疎ましく思いながら育った弟は,イケメンで性格も良い。家庭は崩壊し,子どもに理由は分からない。三十歳を過ぎて弟が壊れる。魂を救う「サラバ」はさようならの意味ではない。
小学館 各1,600円+税

江戸オリンピック

徳川幕府が続いたまま近代化した日本。欧米による植民地支配も続き,有色人種は差別されたまま。長州藩は討幕に失敗し,くすぶっている。欧米の世界支配を覆し,徳川をも倒そうと五輪の誘致に暗躍する長州。
中央公論新社 1,300円+税

北欧女子 日本の不思議

著者はスウェーデン女子の漫画家。日本のマンガ文化にあこがれ,母国でもイラストやマンガを勉強し,ついに日本での生活を始める。絵が少女マンガだけど,欧米人と日本人の生活様式や思考の違いがリアル。
メディアファクトリー 1,000円+税

日本人,ここがステキで,
ここがちょっとヘン

父がドイツ人,母が日本人のハーフ女子で,22歳までドイツで育つ。日本語は堪能。日本人が当り前と思っている日常のあれこれに,新鮮な目で驚く。こっちの方が面白い!
大和出版 1,100円+税

世界でいちばん長い写真

武士道シックスティーンの誉田さんです。今回の主人公はヘタレな男子中学生。脇役の女性たちは超パワフルで爺さんたちはスーパー自由に生きていて,主人公ノブヒロを引きずり回して…最後は感動です。
光文社文庫 552円+税

おいち 桜舞う

江戸深川の貧乏長屋に住む町医者の娘おいちが,親友おふねの死の真相を考えるうちに事件に巻き込まれる,あさのあつこさんの時代小説。少年少女のみずみずしい感性と,江戸時代の庶民の生活がリアル。
PHP文芸文庫 750円+税

夜回り先生〜いのちの授業〜

夜回り先生=水谷修さんの本。自分は水谷先生と同じようにはできないけど,今「いいんだよ」と言ってあげたい生徒がいる。同じように「いいんだよ」と言いたい同僚がいる。寄り添って闇を突き抜けよう。
日本評論社 1,200円+税

日本全国 お魚事典

釣りが好きな人,魚を食べるのが好きな人にオススメ。イラストはあのさかなクンです。魚の特徴・習性・分布・釣り方が書いてあるのはもちろんですが,美味しく食べる方法が書いてあるのが断然すばらしい!
海竜社 1,714円+税

仁義なきキリスト教史

トンデモ本のようですが,これが結構真実を衝いている。権力闘争であり正統をめぐる跡目相続争いなのだから,まさに仁義なき争いだ。しかし,キリスト教だからよかった(よくないか)けど,これをイスラム教史でやったら命の保証はなかろう。
筑摩書房 1,500円+税

中国嫁日記(四)

第四弾がでたよ。尖閣諸島をめぐって日中関係がピリピリする中,井上さんと月(ユエ)の愛はゆるぎません。庶民レベルでの対日感情がリアルです。後半の不妊治療の苦闘は,これまたリアルで,苦しいものがあります。勉強になります。
KADOKAWA 950円+税

インフェルノ(上・下)

ダビンチコードの人。今回は「ダンテの神曲」をめぐるミステリー。本屋で見て,高いので買うのをためらっていたけど,佐藤優オススメ本なので買って読んだ。国家に裏切られた佐藤さんらしい。誰が味方で誰が敵か,状況はどんどん変化する。
角川書店 各1,800円+税

人間の目利き

エジプト学の吉村作治と曽野綾子の対談。吉村さんはエジプト人女性と結婚するため一時イスラム教徒になっていたのだ(現在はキリスト教徒)。だからイスラム世界に詳しい。日本人は「優しいバカ」。人間を見抜く力と交渉術を身に着けよう。
講談社 1,500円+税

そうだったのか! 朝鮮半島

ご存知池上彰さんの「そうだったのか!」シリーズの(たぶん)第6弾。池上さんはNHK週刊こどもニュースのお父さんだったころから本質を衝いた解説ができる凄い人です。反日も嫌韓もなく歴史の真実を伝えるのがジャーナリストの使命。
集英社 1,800円+税

反日韓国」の自壊が始まった

呉善花さんは「スカートの風」以来のファンです。海外で交通事故を起こした時「ごめんなさい」と言ってはダメ。腰の低い日本人の態度は韓国では卑しく低級だと思われ,一度非を認めたら未来永劫見下され,何度でも糾弾され賠償を請求される。
悟空出版 9000円+税

新・戦争論

私の信頼する池上彰さんと佐藤優さんのタッグです。これが面白くないわけがない。池上彰は佐藤優の著作を愛読し,佐藤優は池上彰を認めている。最強のタッグマッチ! これを読まずして政治を語るべからず。
社会科教員全員読むべし。
文春新書 830円+税

佐藤優の10分で読む未来

佐藤優って,悪人顔すぎ! なんでこうもわざわざ悪人顔に仕立てるのかな。でも言っている内容は超リアル。新聞・テレビの百倍面白い。政治…それも国際的な政治の場面では,日本の善良な人々の「平和主義」は通用しない。読むべし。
講談社 各800円+税

女子の人間関係

タイトルを見てゲッと引いてはいけません。すべての人が読むべき絶品です。我が母は勉強も,裁縫もピアノも料理も,大工仕事も電気配線も,何でもできるスーパー母だったので,女子的ではない人だと思っていましたが,大間違い。とても女子。
サンクチュアリ出版 1,300円+税

一億総ガキ社会

ここでキューブラー・ロスの「死の五段階」に出会うとは…! 難しけど,現実を受容しよう。
1 否認…現実否定(引きこもり)
2 怒り…なんで私なの(モンスター)
3 取引…藁をも掴む(宗教とか)
4 抑鬱…鬱から逃れる(薬物依存)
5 受容…

光文社新書 760円+税

もういちど村上春樹にご用心

敬愛する内田樹さんの本です。村上春樹は…何だかなあ〜敬遠していたのよ。でも内田さんがおススメするなら読んでみようか。と,アマゾンで注文。内田さんの村上春樹ファン度は半端ない。で,その結果は乞うご期待ということで…。
文春文庫 670円+税

キャプ テンサンダーボルト

伊坂幸太郎です。ピカレスクです。最初は何が何だかの混沌状態ですが,話が進むうちにつながってゆき,おどろおどろしい謎もありヒーローもののアクションもあり,最後には焔と爆発の大団円。さすが伊坂幸太郎。蔵王に行ってみたくなる。
文藝春秋 1,800円+税

テミスの剣

ある刑事が,過去の事件を調査しようとすると,妨害に会う。冤罪だったのか。調査は警察組織全体から妨害され,消されようともする。
「正義なき力は暴力。間違った力が冤罪を起こし,人を殺す。その力は正義であってはならない。」
文藝春秋 1,750円+税

静おばあちゃんににおまかせ

女子大生 高円寺円の祖母は,元裁判官の静おばあちゃん。円も法律家を目指している。刑事 葛城公彦円を通して祖母静の推理に助けられ,幾度事件を解決する。そこはミステリーものね。公彦は円に恋している。で,それだけじゃなくて…。
文春文庫 660円+税

ナオミとカナコ

これもピカレスク。DVに苦しむカナコ。親友のナオミはカナコの夫を殺そうと計画を提案し,実行する。入念に計画し実行した殺人は完全犯罪だと思っていた。しかし,日本の警察およびセキュリティーシステムは甘くない。監視カメラにご用心。
幻冬舎 1,700円+税

物語の終わり

湊かなえさんです。北海道を舞台にした物語。ある旅行者がパソコンで打ち出された物語を手渡される。その物語はリレーのように次々と旅人に手渡されていく。手渡された旅人は物語の意味を自分の人生に引き付けて考える。結末やいかに。
朝日新聞出版 1,400円+税

キャロリング

キャロリングとは,クリスマスキャロルのキャロルingです。年末で廃業する子供服メーカーの社員たち。そこの託児所で預かっている航平は六年生。地上げヤクザがからまって,事態はサスペンスへ! さすが有川浩さん。切ないけど暖かい終末。
幻冬舎 1,400円+税

ワーキング ホリデー
ウインター ホリデー

元ヤンキーで現在ホストのヤマトの前に突然5年生男児が「初めまして,僕はあなたの息子です」と言って現れた。慌てるヤマト。家事能力抜群の息子。すっ,すごい物語!
ワーキング 文春文庫 620円+税
ウインター 文春文庫 670円+税

ホリデー・イン

ワーキングホリデーとウインターホリデーの後に読んでね。非の打ちどころもないホスト雪夜や,寂しいお嬢様ナナの背景も見られる。おかまのジャスミンがヤマトを拾った事情も分かる。ジャスミン最高! 息子の進と母の由希子も…。唸る!
文藝春秋 1,250円+税

肉小説集

はいはい,坂木司の小説ですよ〜。豚肉の部位をタイトルに6編の短編集ですが,後に行くほどだんだん味が良くなる。いちばん笑ってグッときたのは「魚のヒレ」。豚ヒレ肉のトマトソース煮込みピザ風,作るぞ! 全体的に人生の甘辛が良い。
角川書店 1,400円+税

みんなの少年探偵団

万城目学や湊かなえらによる江戸川乱歩「少年探偵団」へのオマージュです。江戸川乱歩はエドガー・アラン・ポーです。昭和初期〜戦争直後の怪しい雰囲気がたまらないです。
ポプラ社 1400円+税

給食のお兄さん(進級・卒業)

学校給食を通して見た教育現場が面白い! 味より栄養,その上が予算,しかも安全第一で融通は皆無というという制約に満ちた給食現場で,元一流シェフはどうする??
幻冬舎文庫 580円+税,540円+税

黒人アスリート偉人伝

ジャッキー・ロビンソンから発展して、この本です。う〜む,アメリカ社会の人種差別は根が深い。もしかして日本の英語科教員,染まってないか? 差別は空気感染するから。
株式会社カンゼン 1600円+税

パレートの誤算

生活保護の現場を舞台としたサスペンスです。生活保護の不正受給を調査しようとする真面目な市役所福祉課の職員に,ヤクザが絡む貧困ビジネスが牙をむく。池井戸潤顔負け!
祥伝社 1,570円+税

鹿の王(上・下)

養老猛氏の推薦文「冒険小説を読んでいるうちに,医学を勉強し,さらに社会を学ぶ。一冊で三冊分。」の書評がピッタリ。免疫に関する記述が長々しいが,社会はそのとおり!
角川書店 各1,600円+税

奇跡の人

介良れん(ヘレン ケラー)と去場安(アン サリバン)を日本の明治時代に置き換えるとこうなる。そこに瞽女のキワを噛ませたところが凄い。イタコも絡み陸奥の魂を感じる。
双葉社 1,600円+税

繁栄の昭和

筒井康隆も80歳。年を取ったなあ。でも私はツツイスト。出した本は必ず買います。星新一のようにフェードアウトするのも「美」だろうが,筒井康隆はこの語どうなる?
文藝春秋 1,200円+税

じつは怖い外食

食の安全は自己責任だ〜!! 外食産業やコンビニの食品はマジ怖い。姉ちゃん,7-11のオムスビとかサラダとか食べてるんじゃないよ〜。姪っ子の皆は家族に安全な食事を!!
ワニブックスPLUS新書 800円+税

アイネクライネナハトムジーク

伊坂幸太郎の新刊。今回は心温まるストーリーですが,さすがは伊坂さん。伏線ありまくり〜の,スリリングな展開。ショートストーリー6編の構成ですが,相互に関連あり。
幻冬舎 1,400円+税

夜のピクニック

恩田陸は初めて読んだ。80qを夜を徹して歩く高校行事。高3の生徒たちはこの理不尽な行事に様々な思いを持ちつつ友達と歩く。体力が限界になると,人は素直になるのです。
新潮文庫 670円+税

ドミノ

恩田陸。東京駅を舞台に,何組かの登場人物がそれぞれの切迫した事情で走り回り,微妙にすれ違いぶつかりながらドラマはクライマックスへ! 爆笑パニックコメディーです。
角川文庫 552円+税

武士道シックスティーン

香織は剣道女子。武蔵を師とし言動は古武士のようでオヤジっぽい。早苗はほわ〜んとしたお嬢様だけど,香織に勝ってしまう。納得できない香織は…。青春グラフィティー。
文春文庫 640円+税

幸せになる百通りの方法

荻原浩はやっぱり面白い! 8つの短編。それぞれに面白うてやがて悲しき,されど幸せの物語。オレオレ詐欺師の実家のオカン(大阪のおばちゃん)のセリフは秀逸です。
文春文庫 550円+税

半落ち

有名な小説ですがやっと読んだ。う〜んよくできた傑作でしょうが,途中でオチが推察できてしまった。私がスレてしまったのでしょうか。でも確かに名作でしょう。
講談社文庫 580円+税

国境

厚さ3.5p。文庫で1,000円を超すのは細雪以来。こちらはヤクザが主役のピカレスクロマンですが,爆笑サスペンス喜劇。しかし妙にリアル。国境=ヤクザの縄張り説に納得。
講談社文庫 1,114円+税

考証要集

時代考証は時代劇だけのものではない。たとえば今の中学生には,63歳の私が子どもだった時代の生活がすでに分からない。私たちも戦時中の生活が分からない。超面白かった!
文春文庫 620円+税

王女コクランと願いの悪魔

ケッ!少女マンガかよ。登場人物の言葉遣いが不快だったが,読み進むにつれて印象が変わった。王位継承者として地位・権威,すべてを与えられた王女の絶望ってアリかな。
富士見L文庫 660円+税

公家武者 松平信平(10)

イケメンかつ剣の達人かつ徳川将軍の義弟の松平信平。著者は三次市の出身なので,三次の本屋さんに山積みになっています。やっと松姫との同居が相成り…。マンネリかな〜。
二見時代小説文庫 648円+税

新世界より(上・中・下)

核戦争後の日本が舞台のSF。アニメ放送中らしい。村落国家で生活する人間はみな超能力者。バケネズミを使役するが,その関係は奴隷制度や人種差別のメタファーか。
講談社文庫 790円+税

届けたい 思春期の心のメール

美術の教材集として参考になります。著者は中学校の美術教師。山口県の東部みたい。周防ではなく長門の匂いを感じる。使える教材がたくさんあって参考になります。
文芸社 2,000円+税

大人もハマる算数

ハマりました。数学ではなく算数です。たとえばツルカメ算を連立方程式を使わず小学生に分かる解き方で解きます。問題をどう考えてスッキリさせるかがポイントです。
すばる舎 1,400円+税

終活なんておやめなさい

いったん終活を考えた人が読むのがよろしい。遺言はきょうだい紛争のもと。遺産も葬儀も残った者が話し合って決めればよろしい。本当の仏教の立場で人生を考えています。
青春出版社 920円+税

ジャッキー・ロビンソン)

背番号42の子ども向けの本。黒人初のメジャーリーガーであるジャッキーの伝記。背番号42はメジャーリーグ全体の永久欠番。ジャッキー・ロビンソンデー初めて知った。
汐文社 1,500円+税

背番号42

ジャッキー・ロビンソンに関するノンフィクション。南北戦争時代からのアメリカにおける人種差別と公民権活動の実態も。ジャッキーが受け入れられるまでの苦闘は壮絶です。
文芸社 1,400円+税

紫式部の欲望

絶品の「源氏物語」論。長大な源氏物語を読みながら,この物語は紫式部が「大っぴらには言えない欲望」を吐き出すために書いたのではないかと思った。共感できる! 秀逸!
集英社文庫 480円+税

修行論

ご存知,内田樹さんです。シラバスなんか糞喰らえ。勉強も水泳や自転車と同じ,身体で覚えるものである。事前に意味や価値を求める者は,それ以上のことを身につけられない
光文社新書 760円+税

夕凪の街・桜の園

かなり昔に読んだマンガですが,やっぱり心に沁みる。「あのこと」を思い出すまいとしながら忘れられずに生きている普通の人々。リアルな衣食住の様子。忘れてはいけない。
双葉社 800円+税

この世界の片隅に

呉市の戦中・戦後の話。あの時代の普通の人々の生活。機銃掃射や呉大空襲。そして広島市に原爆が…。「あんた,よう広島でよう生きとってくれんさったね」のせりふに涙。
双葉社 各590円+税

銀の匙(12)

八軒は起業に向けて具体的に動き始めます。大川先輩は仕事を与えておけばシャカシャカと作業し,とても役に立つ人でした。みんなが幸せになる農業を真剣に考えます。
小学館 429円+税

グリーン・グリーン

あさのあつこによる農業高校小説。これは小説版銀の匙だ。日本農業新聞に連載されていました。主人公は新米の女性教師(都会育ち)。限界集落に近い農村で生きる若者たち。
徳間書店 1,600円+税

教場

警察学校が舞台のミステリー&人間ドラマ。警察学校って過酷です! そこで繰り広げられる様々な事件。教官の風間は飄々とした老人だが,鋭い洞察力と行動力で真実を暴く。
小学館 1,500円+税

窓から逃げた100歳老人

100歳老人の爆笑逃走劇。若いころからの仰天人生と,脱走してからのスリリングな道行きが交互に描かれる。次々と仲間を増やし,最期はハッピーエンドの大ぼら話(爆)。
西村書店 1,500円+税

とりあたまjapan

ご存知,佐藤優のコラムに,西原理恵子の絵のコラボ。佐藤優は知の怪人。時事問題への切り口は鋭い。対する西原の動物的なカンとぶっちゃけ力のコンビは最強だ!
新潮文庫 670円+税

お召し上がりは容疑者から

この本で私は似鳥鶏にハマりました。ライトノベル風なれど,警察の組織や職能,機構や刑法などを踏まえ本格的です。特に脚注が参考になると同時に笑えて秀逸です。
幻冬舎文庫 648円+税

シャバはつらいよ

「困ってる人」の第二弾。難病女子の闘病日記ですが,日本の福祉の問題点が炙り出されている。難病や障害がある人が周囲に支援を求めるのを甘えと言ってはならない。
ポプラ社 1,300円+税

テレビに映る中国の97%は嘘である

タイトルだけ見て「右寄りの人」が書いた本と思ってはいけない。残り3%の真実を語った本なのだ。筆者は中国語ができるテレビ東京の北京支局特派員。右も左も読むべし。
講談社α文庫 920円+税

白蓮れんれん

花子とアンに登場する「蓮さま」の伝記。朝ドラと全然違うじゃない! 伝右衛門さん女癖悪すぎ。白蓮が駆け落ちした相手は,あの宮崎滔天の息子だった! 林真理子著。
集英社文庫 667円+税

bU

あさのあつこのSF。悪役・脇役のキャラが立っていて,アクション&サスペンスの力作です。面白い! でも私にとってbUはパトリック・マッグーハンよっ! 45年前のSF。
講談社文庫 476〜490円+税

銀翼のイカロス

半沢直樹…テレビドラマで有名になりすぎた。池井戸潤の作品では「空飛ぶタイヤ」や「下町ロケット」のようなのが好きです。半沢直樹はストレートすぎて,う〜んって感じ。
ダイヤモンド社 1,500円+税

英国一家ますます日本を食べる

「英国一家日本を食べる」の続編です。前作の紹介はこのページの中段にあり。日本人には当り前のことに驚き不思議がり,取材に行くと,日本人でも知らないことを発見する。
亜紀書房 1,500円+税

幕末まらそん侍

痛快スポーツ時代小説。著者は「超高速!参勤交代」を書いた人。時代考証的には問題大ありですが,マラソンにかける侍たちの駆け引きや人情がほろりと面白い!
角川春樹事務所 1,300円+税

悟浄出立

万城目さんの新刊。たとえば孫悟空ではなく沙悟浄のように,脇役に光を当てることにより,物語の背景や本質がくっきりと際立つ。短編5話の舞台は全部古代中国です。
新潮社  1,300円+税

山女日記

湊かなえさんの山岳小説。七つの話が連作になっていて,葛藤はありながらドロドロはしていない。それぞれの人生を問いながら山に登る人々。登山靴を買いたくなります。
幻冬舎  1,4000円+税

明日の子供たち

児童養護施設に中途就職した慎平。就職動機の甘さと偽善性を嫌悪するカナ。新人職員に甘えたり反抗したりして「試す」子供たち。でも,子供たちも慎平も未来に向けて変わっていく。有川浩さんの新刊。
幻冬舎  1,600円+税

アンのゆりかご

NHK朝の練ドラ「花子とアン」の原作です。「赤毛のアン」は未読なれど,村岡花子って凄い人だったのだと,今更ながら再認識。赤毛のアンシリーズも読んでみようと思う。
新潮文庫  750円+税

ようこそ授賞式の夕べに

「配達赤ずきん」などの,本屋探偵シリーズの最新刊。実態だと思うけど,本屋大賞ってこういうシステムなんだということが分かって面白い。本屋さんってなかなか大変です。
東京創元社  1,500円+税

忘れ物が届きます

「配達赤ずきん」と同じ著者の作品。短編5編。最後の「野バラの庭へ」が秀逸。やっぱり年齢を重ねた婦人って良い味出しますね。男も甲羅を経ると複雑な味を出して宜しい。
光文社  1,300円+税

男が育休を取ってわかったこと

著者は皮膚科の医者。妻は外科医。妻が半年育休,夫が後半の育休。育児の苦労は凡庸。皮膚科の医師としてのスキンケアの指摘が剥目だ。
セブン&アイ出版  1,400円+税

居酒屋ぼったくり

名前は怖いが居心地の良い居酒屋です。素材の味を活かした旬の料理が美味しそう! 添えられるお酒がまたグッとくるのね。美音さんと要さんの今後の続編も待ち遠しい。
徳間書店  1,600円+税

時が新しかったころ

ロマンチックSFです。「たんぽぽ娘」もヤングの作。「時の娘」もオススメ。私,中学生の頃よりSFにハマり,ブラッドベリ,Fブラウンなど読みふけりました。読むべし。
創元SF文庫  800円+税

家族の悪知恵

「生きる悪知恵」の続編。西原さんは高須クリニック院長の克弥氏と恋人同士。しかし,生まれながらの高知のヤンキー魂を忘れず,人生相談をバッサバッサと切り拓いてます。
文春新書  800円+税

冬の旅

立原正秋は初めて読んだ。昭和44年と時代は古いが,罪をなす少年とその背景やその後の生活は,今とどれだけ違うのだろうか。本質は変わっていないのかも知れない。
新潮文庫  840円+税

先生のお庭番

シーボルトの薬草園の園丁になった熊吉は15歳。日本の職人らしく,努力と工夫でシーボルトの信頼を得る。しかし,妻のお滝を捨てて帰国するときシーボルト事件が起こる。
徳間書店  1,600円+税

人生相談

真梨幸子さんはイヤミスの女王と呼ばれている。イヤミスとは,読後イヤな気分になるミステリーのこと。湊かなえさんもこの部類。だけど怖いもの見たさ。なかなかの伏線。
講談社  1,500円+税

八甲田山死の彷徨

日露戦争前夜,厳冬の八甲田山で青森5連隊は210名中195名死亡。一方,弘前31連隊は全員無事踏破した。その差は何か。リスクマネジメントの書でもあるが,身分差別に驚く。
新潮文庫  550円+税

日本の教育がよくわかる本

学校関係者にはほとんど常識の事が多いが,現場の人間には見えない,池上さんならではの視点がある。学校関係者は第11章が面白い。フィンランドの教育事情は目からウロコ。
PHP文庫  620円+税

豆の上で眠る

行方不明になった姉は,2年後に見つかった。でも妹はその姉を本当の姉とは思えなかった。違和感を抱えながら13年が経ち…。本物とは何でしょうか。湊さんのスゴイ作品!
新潮社  1,400円+税

上流階級

百貨店の外商部という,庶民には縁のない世界で,バイトからの叩き上げ・バツイチ女性が奮闘します。売上ノルマは月1,500万円。でも主人公は顧客の心とニーズを掴みます。
光文社 1,600円+税

愛国・革命・民主

タイトルを見て右系だと思ってはいけません。著者は明治維新〜近代史が専門なので,目からウロコの発見がたくさんあります。社会科の教員は全員読むべし。面白いです!!!
筑摩選書 1,800円+税

韓国民に告ぐ

著者は中国の朝鮮族で,日本に留学し,現在は広島在住。金氏は冷静に日中韓の違いを観察し,韓国における「反日」の異常さに驚く。そして金氏は韓国から酷い差別を受ける。
祥伝社 571円+税

村上海賊の娘(上・下)

本屋大賞受賞。和田竜さんは「のぼうの城」の作者。瀬戸内の海賊の娘は破天荒。泉州の海賊は卑劣な瓜兄弟さえ笑いとばすお笑いのセンス。作戦や戦力差に勝る一途な思い。
新潮社 各 1,600円+税

僕と先生

「先生と僕」の続編です。中学1年生の隼人くんが僕。先生は家庭教師の大学1年生双葉(男子)。坂木司さんのミステリーは日常生活の中の何気なさそうな謎を推理で解く。
双葉社 1,600円+税

ルーズヴェルト ゲーム

池井戸さんの本ですから企業ものです。実業団野球部が舞台。ライバル会社の陰謀あり株主総会あり。企業のリストラで野球部は廃部になるのか? 最後にカッコイイ婆さん!!
講談社文庫 800円+税

幸福な生活

百田尚樹さんの短編集です。ラスト一行が凄い。最初の3編まではラスト一行に驚愕しましたが,読んで行くうちにオチが見えるものもあり。けどさすがのギミックです。
祥伝社文庫 648円+税

世界屠畜紀行

2007年初版なのでちょっと古い所もあり。私たちが食べる肉はどんなプロセスで肉になるのかがイラスト入りで紹介されています。初出は「部落解放」。中国の肉はヤバいよ。
角川文庫 857円+税

連合国戦勝史観の虚妄

著者はイギリス人ジャーナリスト。宮崎育ちの私の母は戦時中B29の機銃掃射に遭っている。女の子への機銃掃射や,原爆だけでなく都市への大空襲も裁かれも謝罪もなし(怒)。
祥伝社新書 800円+税

キレイゴトぬきの農業論

著者は有名企業の営業マンだったが,39歳で野菜農家へ転身。シロウトが実際に就農して分かった真実。有機栽培=美味で安全ではない。売れる野菜をつくるヒントが満載です。
新潮新書 700円+税

日本農業への正しい絶望法

こちらは農学の学者が書いた本。学者ですが農業についてよく理解している。全国的・世界的に日本の農業を見ることができ,政府の政策のウラまで暴露し,目からウロコです。
新潮新書 740円+税

東工大講義録「日本編」

米軍は尖閣諸島を守ってくれるのか? 日米安保条約の条文をしっかり読もう。米国政府は尖閣諸島を守るために出兵したいだろうが、その判断は議会の決議に委ねられている。
文藝春秋 1,500円+税

東工大講義録「世界編」

日本人ってホントにお人好し。性善説です。私ら教職員は特にそう。でも世界は「ふっかけるのが当たり前」「だまされるやつがアホ」という原理で動いているのです。
文藝春秋 1,500円+税

東工大講義録「国際編」

民主解放を求める天安門事件に危機感をおぼえた中国共産党は,党の偉大さを強調するプロパガンダを始めた。党は偉大。それ以前の日本支配の劣悪さを打倒したのだと。
文藝春秋 1,500円+税

池上彰が読む小泉元首相の原発ゼロ宣言

小泉元首相は原子力発電ゼロを表明した。日本にとって原子力発電とは何なのか。知らなかったor気付かなかった事実がザックザク。面白い!
径書房 1,400円+税

わたしはマララ

マララさんはニュースでも取り上げられ知ってましたが,この本を読むとその過酷な背景がリアルに分かります。マララさんを支援しよう!
Gakken 429円+税

キリスト教とは何か(T)
キリスト教徒は何か(U)

美術教師として,画像を検索するのに役に立ちます。著名な絵画の出典が検索しやすくてオススメです。
阪急コミュニケーション 各1,800円+税

イスラムとは何か
ユダヤとは何か

ユダヤ・キリスト・イスラムは一神教ということで共通。同じ神を信じるはずなのに…。内ゲバなのよね。
阪急コミュニケーション 各1,600円+税

システィーナの
ミケランジェロ

ミケランジェロはルネサンスの巨人。彼のフレスコ画の修復の記録でもある。修復前と後の比較が絶品。
阪急コミュニケーション 1,750円+税

銀の匙(11)

八軒は,大川先輩の就職浪人から,自分が起業することを考える。父親にはケンもホロロに扱われるが,寮を出て下宿を始める。御影は寮。
小学館 429円+税

カレイドスコープの箱庭

高階院長得意のの丸投げで,Ai国際会議の座長と誤診疑惑の両方に取り組む田口。そこに火喰鳥が介入し…。白鳥,性格は悪いが頭はいい。
宝島社 1,400円+税

ランチのアッコちゃん

柚木さんの,元気が出る仕事女子のお話。仕事が大変でも,美味しい食べ物があれば元気が出る。美味しい食べ物はみんなを元気にさせる。
双葉社 1,100円+税

約束の海(未完)

山崎豊子さん死去のため,第一巻で終わりになりました。残念! 潜水艦と漁船の衝突事故と真珠湾攻撃で捕虜1号になった男がからむお話。
新潮社 1,700円+税

百姓貴族(3)

荒川さんは,北海道の農家の出身。銀の匙の背景や,農家のリアルが分かる。これを読まずして自然保護,動物愛護,農業を語るべからず。
新書館 680円+税

高校入試

湊かなえさんは,告白など,学校を舞台にした作品も多いが…。入試制度や学校現場にからむ人々の情念がとても共感できる。教員読むべし。
角川書店 1,400円+税

ビブリア古書店の事件簿5

ライトノベルに分類されるのだろうが,活字中毒者にとってはたまらなく面白い。ついに栞子さんが五浦くんの求愛に応え,母親との確執も。
メディアワークス文庫 570円+税

街場のマンガ論

内田樹は井上雄彦(スラムダンクやリアルの作者)を天才と褒め称えている。ワンピースや少女マンガも評価し得いる。すごいぞ内田樹!
小学館文庫 619円+税

中国嫁日記(3)

井上さん中国へ引っ越し! ジンサン(井上の中国読み)はユエ(月)を守るため,日中のとてつもない隔たりにチャレンジするのであった。
KADOKAWA 950円+税

爆発しないケータイを…

中国を日本人の常識で考えてはいけない。良い悪いではなく,文化が全然完璧に違うのだから,違いを認識することから始めよう。
宝島社 933円+税

細雪

大谷崎の細雪だ〜。戦前の旧家のお嬢様たちの生活。確かに美しく文化が豊か。でも私は雪子も妙子も嫌い。ウザイ。時代の違いだろうけど。
中公文庫 1,095円+税

幻想日記店・幻想映画館

幻想郵便局の続編。超ファンタジーで癒し系。なかなか楽しくほっこりします。中学生にもオススメ。
講談社文庫 日記店 610円+税
      映画館 552円+税

なんで私が中国に!?

中国マンガ3連発のナンバー1! アニメクリエーターだけあって絵がウマい。見せどころも心得ている。しかし中国人というのは…。続く。
イーストプレス 1,000円+税

中国トツゲキ見聞録

坊主Days の杜康さんは荒川弘の弟子? 三国志好の病が膏肓に入り中国留学へ。やっぱり中国は異界。そこにSARSが! さらに異界!!
新書館 680円+税

中国のヤバい正体

これは中国人の漫画オタクが描いた中国のリアル。中国人から見た日本でのカルチャーショック。いや…この断絶をどうすればいいのか???
大洋書店 1,050円+税

一万年前

これまで考古学の年代測定は炭素年代測定法だったが,今は違います! 湖の堆積物「年縞」という地層みたいなもので年単位季節単位の正確な年代測定が可能になったのだ!
イーストプレス 1,750円+税

桃尻語訳枕草子(上中下)

橋本治さんの桃尻語訳枕草子。これがナンバー1! 平安貴族の生活や考え方が完璧にリアルに分かる! 源氏もだけど枕もエロいのだよ。
河出文庫 上770 中660 下850円+税

うふふ枕草子

林望センセイの枕草子。エロい部分や言いたい放題の清少納言さんを紹介しているので,中学生には毒かな。抜粋なので全部網羅していない。
祥伝社 1,400円+税

枕草子

橋本さんの枕草子は絶品&全訳なれど,原文がない。のでこれを買った。原文とくらべて読むと一層おもしろい。橋本さんの底本は萩谷朴本。
岩波文庫 860円+税

勉強ができなくても恥ずかしくない

橋本さんの小説です。そういう自分は東大卒なんだからorz。でも,学校教育に適応なくてとまどい,勉強よりも大切なこと邁進するケンタくんは,現在の橋本さんと同じだな〜。
ちくま文庫 760円+税

レベッカ(上下)

やっと読んだ。面白かった。亡くなってからも存在感で若い妻を悩ます前妻のレベッカ。旧約聖書のリベカ。リベカは聖書では良い女なの?
新潮文庫 上710 下630円(+税)

知らなんだ。ヒッチコックの「鳥」の原作はレベッカを書いたデュ・モーリアの短編だった。なかなか奥が深くてダークで面白いです!!
創元推理文庫 1,000円+税

人間はどういう動物か

日高敏隆さんは動物行動学の学者です。そもそもはローレンツからハマりましたが,今やドーキンスです。利己的遺伝子です。面白いです。
ちくま学芸文庫 840円+税

参勤交代

参勤交代は,浅田次郎の「一路」に止めを刺す。しかし,映画化されるらしい。身分が上の人に対する言葉遣いがあり得ないタメ口で残念。
講談社 1,380円+税

銀の匙(10)

ロシア嫁登場! 兄の激マズ料理もソ連崩壊時の食糧事情に比べれば…って比較の対象が飛びすぎている。蝦夷農レシピが美味しそうです。
小学館 429円+税

ゴールデンスランバー

首相暗殺の濡れ衣を着せられ逃走する主人公。相手は国家権力。ケネディ暗殺事件とビートルズのメロディー。張り巡らされた伏線がスゴイ。
新潮文庫 890円+税

オー!ファーザー

伊坂幸太郎にハマってます。伏線が張られまくり。そこにつながったかという驚き。最後に父親4人が協力して息子を救い出す。圧巻。
新潮文庫 750円+税

笑うハーレキン

ホームレスの家具職人が主人公です。ちょっと伊坂幸太郎に似た味わいで,伏線と謎とスリルが楽しめます。エグくないところが中学生向き。
中央公論新社 1,600円+税

米原万里の「愛の法則」

グローバリゼーションとは,日本人にとっては国際基準に自分たちを合わせること。米国人は自分の基準を世界に普遍させることと考える。
集英社新書 660円+税

日本の女帝の物語

橋本治さんが「双調平家物語」を書いた副産物として生まれたのが本書。飛鳥〜奈良時代の人々の生活や考え方がとてもリアルに分かります。
集英社新書 720円+税

アラスカ物語

明治元年生まれの安田恭輔がアメリカに渡り,エスキモー女性と結婚し,差別と戦いエスキモー社会を救う。アラスカの自然が美しい。
新潮文庫 670円+税

銀行仕置人

池井戸さんの銀行ものです。倍返しの半沢直樹はこんな感じだったのかしら。いや〜,銀行って大変だ。中小企業はもっと大変だ。
双葉文庫 638円+税

反米大陸

著者が朝日新聞の記者だということを差し引いても,アメリカ合衆国の手口には愕然とする。グローバルスタンダード盲信すべからず。
集英社新書 700円+税

かぐや姫の罪

かぐや姫に関するウンチク本です。内容は学術的なのに,購買者のウケを狙ったカバーの絵は何よ。なぜ松でも梅でもなく竹なのか,面白い。
Kadokawa新人物文庫 571円+税

暴言で読む日本史

歴史上の有名人の有名な言葉がありますが,本当は本人の言ではなかったり,正反対の意味だったりとウンチクは尽きません。目からウロコ。
メディアファクトリー新書 740円+税

学校では教えてくれない日本文学史

愛知教育大学で国語の先生になるべく学んだ清水先生ですから,日本文学史の通史も分かりやすい。笑いながら教養が身につきます。
宝島社文庫 552円+税

給食のおにいさん

学校給食の現場がリアル。何も知らずに給食の献立に文句を言っていましたが…。小学校の様子が面白い小説です。教職員読むべし。
幻冬舎文庫 686円+税

死亡フラグが立つ前に

死亡フラグの3巻目。だけど,それ以前の本宮たちが高校生だったころからの話。相変わらずバカバカしくて楽しく,ハラハラする。
宝島社文庫 552円+税

チルドレン オーデュポン

伊坂幸太郎にハマりっぱなし。チルドレンは清々しく,オーデュポンはミステリアス。随所に金言あり。
チルドレン 講談社文庫 590円+税
オーデュポン 新潮文庫 670円+税

ゴッホのトラウマ

ゴッホの精神分析だけど,なぜこれを小説の形にするんだ? 論文で出せばいいじゃん。誰も買わないだろうけど。一考に値するが詐欺だ。
文芸社 1,600円+税

思い出のとき修理します2

2巻が出ました! いつの間にか明里と秀司が恋人らしくなっている。どの短編も面白いけど,石になった時計が生き返る話がハラハラする。
集英社文庫 580円+税

よりぬき 毎日かあさん

よりぬきです。中学生の男子も女子もまったくまんまですわ。生徒理解にオススメします。自分を含め女子or男子しか知らない先生必読。
毎日新聞社 552円+税

決定版 失敗学の法則

失敗しない方法ばかりを教えていると,新たなものを創造する能力が身につかない。失敗にこそ学ぶべき。学校でも通用する。読むべし。
文春文庫 467円+税

四色問題

完璧数学の本です。数学がキライな人には無理かな。トポロジーとか面白いですが,かなり専門的です。中学生にクイズとして出すとウケル?
新潮文庫 670円+税

ガンコロリン

海棠尊さんの新刊です。今回はちょっと軽めの短編集。安部公房を彷彿させるようなSFストーリーもあり楽しめる。ジェネラル速水も登場。
新潮社 1,400円+税

はなとゆめ

冲方丁。清少納言が主人公の小説。はなは仕える中宮定子の華。ライバルの彰子に押され寂れていく定子のサロン。平安女房のリアル。
角川書店 1,500円+税

ガウディの鍵

ダビンチコードのガウディ版。しかし2学期3年生期末テストにガウディを出題したので,その背景などが良く分かって面白かった。
集英社文庫 950円+税

実在ゲキウマ地酒日記

気分は形而上の須賀原さんが,うまい地酒(日本酒)を漁り歩く。岩国の獺祭も登場するよ。日本酒に合うつまみがまたおいしそう!!!
イブニングKC講談社 620円

ガソリン生活

緑色のデミオ,略して緑デミたち自動車が主人公。伊坂幸太郎らしく,伏線が張りまくられハラハラドキドキのサスペンス。
朝日新聞出版 1,600円+税

陽気なギャングが…

これも伊坂幸太郎。「陽気なギャングが地球を回す」と「陽気なギャングの日常と襲撃」。連作です。個性豊かな銀行強盗たちの物語。
祥伝社文庫 629円+税,657円+税

すずしろ日記

山口晃さんの絵日記。さすが芸大出身だけあって絵がうまい。下書きなしで描いているとはオドロキ。絵描きの日常生活がよくわかる。
羽島書店 2,500円+税

牢獄の超人

「死刑絶対肯定論」の美達大和さんの小説。刑務所内の人間模様がリアル。殺人を犯した青年が「超人」に出会って被害者のことを考えられるようになっていく成長物語。
中央公論新社 1,800+税

探偵部への挑戦状

霧ケ峰涼が主人公の,鯉ヶ窪学園を舞台にしたミステリー。毎度バカバカしい設定&謎解きで,脱力すること請け合いです。中高生向き。
実業之日本社 1,400円+税

幻想郵便局

ファンタジー&コメディーで,癒し系です。謎解きのミステリーもあり,成仏できない真理子さんに取り憑かれたりもして面白いです。
講談社文庫 581円+税

死神の精度

伊坂幸太郎「死神の浮力」の前篇。短編集なので,中学生の朝読でも読みやすいかも。宇宙人ジョーンズみたいな死神の千葉が調査する。
文春文庫 543円+税

サルの小指はなぜヒトより長いのか

東大駒場で文系の学生を対象とした理系の講義。文系学生用に易しく語っていけど,やっぱり本格理系の話。
小学館文庫 657円+税

TOKYOオリンピック物語

すごい! 1964年の東京オリンピックのデザインやコンピュータシステムづくりをした人たちの輝きを,今こそ全日本人に知ってほしい!!
小学館文庫 657円+税

一神教VS多神教

久々に読んだ岸田秀。やっぱり一神教が世界の紛争の原因なんだ。多神教の日本に生まれてよかった。でも一神教のことを知らねばならぬ。
朝日文庫 800円+税

日本人へ(3冊)

塩野七生さん,イイ! 政治とは何か,外交とは何かが実にスッキリと腹に落ちる。カエサルの魅力と度量。マキアベリの君主論。それを基礎的教養としているヨーロッパ人種。
文春新書 各850円+税

住んでみたドイツ・・・

ドイツ在住の日本人による日本とドイツの比較。領土問題については,実効支配したほうが勝ち。実効支配を覆すには戦争しかない。当然だ。
講談社α新書 838円+税

アル中病棟

吾妻ひでおによるアル中病棟入院体験レポート。吾妻ひでおは失踪日記でも知られる漫画家で,私は大好きです。アルコール白書の続編です。
イーストプレス 1,300円+税

毎日かあさん 出戻り編

アル中の鴨ちゃんが帰ってきました。家族を苦しめたアル中は克服したけど癌になっていました。夫の死の描写と子どもたち健気さに涙!!
毎日新聞社 838円+税

指導死

教職員などに強く叱責された生徒が指導後に自殺することを,指導死と呼びます。先生と生徒は特別権力関係です。肝に銘じて指導しよう。
高文研 1,700円+税

グラスホッパー
マリアビートル

伊坂幸太郎にハマっている。殺し屋達の無音の激闘。マリアビートルの超ムカつく中学生はどうなるか?
角川文庫 グ=590,マ=743円+税

とっぴんぱらりの風太郎

完全に山田風太郎へのオマージュ! 風太郎(ぷうたろうと読む)は失業中の忍者。ひょうたんの栽培日記が万城目だ。350ページの圧巻。
文藝春秋 1,900円+税

御浪人栄達指南帳

左の万城目さんの本とかぶる。どちらも最後は大阪夏の陣。どちらも世間的に評価されない下級の技能者。どちらも続編が読みたい。
ポプラ社 1,500円+税

死神の浮力

残り全部バケーションの伊坂幸太郎。出だしは陰鬱だが,どんどん伊坂ワールドが展開していく。死神の千葉は宇宙人ジョーンズみたい。
文藝春秋 1,650円+税

とりあたま帝国

御存知,佐藤優のアナーキーなニュース解説に西原理恵子の絵。西原画伯はDr.高須との交際が公然の事実となり,克ちゃんの登場場面多し。
新潮社 1,100円+税

エール3

お仕事女子へのエール第3弾。アンソロジーは単体では購入しない作家の作品にふれることができるのが面白い。元気なバアサンの話がイイ。
実業之日本社文庫 600円+税

花の鎖

3つの物語が並行し最後に一つに撚り合わさってクライマックスへ。ドラマになったらしいが,時代背景を映せば伏線がバレバレではないか?
文春文庫 590円+税

遺伝子も腸の言いなり

遺伝子よりも腸内環境の方が大切と。ところが藤田センセイ,今年になり身体も心もボロボロに。原因は脳の血腫だった。脳大切と反省。
三五館 1,200円+税

世界がもし100億人になったら

世界が100人の村だったらの100億人バージョン。字は少ない。このまま人口が増えたら,当然水も食料もエネルギーも足りなくなるに決まっている。さてどうする?
マガジンハウス 1,500円+税

ヘンな日本美術史

山口晃さんは,芸大で油絵を専攻したのに日本美術に惹かれた。批評家ではなく画家として日本美術を見ての感想は赤裸々で目からウロコ。
祥伝社 1,800円+税

日本建築集中講義

山口晃&藤森照信による日本建築の観賞記。藤原さんはあの赤瀬川原平さんのニラハウスの設計者。法隆寺,投入堂,待庵などをメッタ切り!
幻冬舎 1,900円+税

ぼくらの近代建築DX

これは万城目VS門井の日本近代建築訪問記。左の「日本建築集中講義」と併せて読むと美味しさ二倍。共通する建築家が出てきて立体的。
文藝春秋 1,550円+税

執事とメイドの裏表

イギリスの上流階級やアッパーミドルの家庭での使用人(執事やメイドなど)についての大衆向けの研究書。階級社会の見栄と現実がリアル。
白水社 2,000円+税

日本国憲法を口語訳して…

激オモシロイ! 社会科教員全員買って読むべし! 日本人全員読むべし。一部は遊痴庵絵日記56号に載せているので読んでね。
幻冬舎 1,100円+税

正しいパンツのたたみ方

パンツのたたみ方だけではありません。弁当とは? 勉強とは? 家族とは? 働くとは? 人が生きていくために考えるべきことが満載。
岩波ジュニア新書 820円+税

そして父になる

福山雅治さん主演の映画のノベライズ。6歳の息子が産院ですり替えられ,実の親子のもとにもどそうとするが…。う〜ん,つらいよな〜。
宝島社文庫 657円+税

日本人の知らない日本語4

第4弾は海外編。ヨーロッパの日本語学校を視察して回った様子です。日本人が自然に使っている日本語が外国人から見たらこんなに不思議!
メディアファクトリー 950円+税

わが盲想

全盲のスーダン人の本。高野さんの本ではマフディ君だったが,本人の本ではアブディン。公民の授業で使えますよ〜。by社会科教師(ゆ)。
ポプラ社 1,400円+税

未来国家ブータン

辺境探検家の高野さんの本。日本人の常識からするとありえねェ〜!と思う所もあるが,究極のエコロジーを極めるとブータンは理想かも。
集英社 1,500円+税

里山資本主義

アマゾンで検索すると賛否両論の大激論。まあ私も過疎の故郷を離れて中国山地の過疎地に生息しているからな〜。がんばれ大野圭司くん。
角川oneテーマ21(新書) 820円

英国人一家日本を食べる

英国人食物記者が妻と息子2人で来日し日本の食文化をさぐるのだが,出来がいい。ここに書かれている事は真実だ。日本人読むべし!
集英社文庫 514円+税

異国トーキョー漂流記

辺境探検家の高野さんが東京で出会った外国人との交流。全盲のスーダン人マフディ君の「わが盲想」が8月26日の中国新聞に載っていた!
集英社文庫 514円+税

ソロモンの犬

動物生態学に基づいた小説。動物生態学の教授マン・マミーアのキャラが絶品。やや生硬だけど,あちこちに伏線が張られていて,面白い。
文春文庫 581円+税

淋しい狩人

しまった!以前読んだことがある本をまた買ってしまった。しかし,宮部さんの本にはハズレがないなあ。イワさんの古書店に行ってみたい。
新潮文庫 550円+税

なにコレ?

ジワジワくる○○や□□と同様の本。こちら洋モノ。「人は見たいようにしか見ない」シリーズは,ちょっと難解で,意味を考えてしまう。
アスペクト 1,000円+税

4TEEN 6TEEN

4TEENは14歳の中2の4人が主人公。直木賞受賞作。6TEENは2年後の続編。男子中学生の脳みその中はエロいことだらけだが真っすぐだ。
新潮文庫 各520円+税

壬生義士伝(上・下)

武士の中での上下関係はキツい。さまざまな事情で新撰組に入らねばならなかった男たち。う〜む,長州人には耳がいたち話でもある。
文春文庫 各629円+税

孤宿の人(上・下)

宮部さんの本にはやっぱりハズレがないなぁ〜。流罪となり丸海藩預けになった加賀様への対応で,藩の上層部は深慮遠謀を巡らせる。
新潮文庫 上750円,下790円+税

とっても不幸は幸運

畠中恵さんの現代ものです。百均で売っている「とっても不幸な幸運」の缶詰を買い「酒場」というバーで開けたら,ドキドキの事件が勃発。
双葉文庫 590円+税

無人島に生きる十六人

明治31年の実話です。明治のおじさん漂流記。おじさんたちは,身体も精神も強い。アメリカからの帰化人が仲間にいることも驚きだった。
新潮文庫 430円+税

楽隊のうさぎ

吹奏楽部の生徒および指導者は読むべし。中学生の吹奏楽部の話なのだが吹奏楽についてのほか,家族や仲間の事件もあって,面白い。
新潮文庫 550円+税

僕達の戦争

不思議なお話です。主人公はオオスズメバチのワーカー。徹底的に昆虫の眼でとらえられた世界。解説は虫に詳しい養老猛司さんです。
講談社文庫 552円+税

卵をめぐる祖父の戦争

第二次世界大戦中のレニングラード。ドイツ軍に包囲されて食糧がない状況下で「卵を1ダース持ってこい」さもなければ命がないという…。
ハヤカワ文庫 990円+税

僕たちの戦争

荻原浩さんです。おや,このストーリー展開は八中でやった劇に似ている。もしかしてF先生これを読んだ? 最後に帰って来たのはどっち?
双葉文庫 781円+税

キネマの神様

趣味は映画とギャンブルというダメおやじが,ひょんなことから映画評論ブログのライターになり…。波乱万丈があって…心温まるお話。
文春文庫 619円+税

輝く夜

百田尚樹による「独りきりのクリスマス・イブ」短編集。救いのない状況ながら,最後には良かったと思わせるステキなお話5話。
講談社文庫 476円+税

太陽の塔

森見登美彦さんのデビュー作。森見ワールドは映画にはしづらいだろうな。男子学生の妄想と自意識と男汁を描写する文体は中毒になります!
新潮文庫 430円+税

ふむふむ教えてお仕事

三浦しをんさんによる,働く女性インタビュー。世の中いろんな仕事があるもんだ。高学歴の専門職の人や,職人さん,お土産屋さんまで。
新潮社 1,300円+税

プリズム

百田尚樹さんです。乖離性人格障害の恋愛もの。男性作家が女性を主人公にすると,なんか違う。男にとって都合のいい女になってないか?
幻冬舎 1,500円+税

虫眼とアニ眼

養老猛司さんと宮崎駿さんの対談。ガキのころからのバリアフリーは生命力を殺ぐとか,プライバシーなんて要らないとか過激な発言多数。
新潮文庫 490円+税

世界一周

バックパッカー世界一周。良い子は真似をしてはいけません。実体験は強し。教科書では学べない生のアフリカや南アメリカがいっぱい。
幻冬舎文庫 571円+税

それ,どこで覚えたの?

電車の中で読んでいて,笑いをこらえるのに苦労した。幼児の言動録,ツィッターで探した実話集。あるある〜。親バカ話しや心温まる話も。
新潮文庫 430円+税

マンチュリアン・リポート

浅田次郎が描く,張作霖爆殺事件の謎。当時の東アジア情勢が,そうだったのかと目からウロコ。軍閥とは戦国大名のようなものなのだ。
講談社文庫 629円+税

終わらざる夏(上 中 下)

しまった!単行本で読んでいたのにまた買ってしまった。2度目でも面白かったけど。知られざる千島最北占守島の理不尽な戦闘。無念だ。
集英社文庫 各630円+税

もも太郎はなぜ桃から生まれたのか?

著者の蓮見さんは「蝶々はなぜ菜の葉にとまるのか」を書いた農学博士。菜の花ではなくて葉なのだ。動植物や文化的背景についての蘊蓄がと〜っても面白い。
PHP文庫 619円+税

ファミレス

アラフィフの料理をする男3人の物語。美味しそうなレシピがたくさん載っていて,思わず作ってみたくなる。重松流「再生」の物語。
日本経済新聞出版社 1,700円+税

反省させると犯罪者になります

なるほどそうだと納得の本。生徒指導に取り入れるべし。反省をさせないことが真の反省につながる逆説。
新潮新書 720円+税

日本と出会った難民たち

日本における難民事情。実質的に難民を拒否しているとしか思えない,劣悪で非人間的な待遇。人道的支援に変えていくためにできることは?
英治出版 1,600円+税

竹林はるか遠く

朝鮮北部からの引き揚げ体験記録。米国の中学校の教材になっている。それに反発する韓国系米国人。著者は長くアメリカに住んでいるので,内容や表現がアメリカ的な感じ。
ハート出版 1,500円+税

記念試合

室積光さんの小説。旧制高校は3年制。七高は現在の鹿児島大学。鹿児島のぼっけもんと旧制高校のバンカラが合体したら最強だ。
小学館文庫 657円+税

北辰斜にさすところ

記念試合の映像版。最後の試合の場面で,戦死した学友たちが登場するところは,小説での表現を越える圧倒的な楽しさと哀しさがある!
クロックワークス 4,700円+税

若冲と江戸絵画

プライスコレクションのDVD。鳥獣花木図が詳しく見られます。何の予備知識もなく,気に入ったものを買い入れていたら,若冲だったと。
日経映像 3,000円(税込み)

モンスター

百田さんの本ですが,「永遠の0」や「海賊と…」とは全く違う。女の出世物語(by 中村うさぎ)。外見の美醜による格差の実態がリアル。
幻冬舎文庫 724円+税

史上最強の内閣

大爆笑。ここまでおちょくってよいのか。しかし,頷けるところもたくさんある。作者は山口県出身。高杉の山口弁と山本の広島弁が笑える。
小学館文庫 619円+税

ようこそわが家へ

池井戸さんの,わが家ものかと思ったら,やっぱり銀行関係だった。でも,ストーカーにつきまとわれて,なかなかのミステリーです。
小学館文庫 695円+税

島はぼくらと

辻村深月さんの本。瀬戸内の火山島という設定に限りなく無理があるけど,ストーリーは楽しめる。おばあちゃんの友達を探すところが圧巻。
講談社 1,500円+税

正義で地球は救えない

池田清彦さんと養老猛司さんのコラボ。二人とも理系なので,文系の環境保護運動をボロクソに批判している。猛毒があるけど面白い!
新潮社 1,000円+税

銀の匙(8)

出ました! 第8巻。駒場牧場が倒産し,いっちゃんが学校をやめてしまう。駒場の家だけでなく,どの農家も借金を抱えている。
小学館 419円+税

テルマエ・ロマエ(6)

ついに完結! ルシウスは古代ローマに帰る。さらばルシウス(涙)サツキの爺さん只者ではない。愛し合うルシウスとサツキはどうなる?
エンターブレイン 680円+税

史上最強の大臣

爆笑! 団塊の世代や教職員組合や左翼文化人をメッタ斬り。しかし教育の本質に関して,納得できる説がたくさん。読むべし。
小学館 1,500円+税

晴天の迷いクジラ

ずっと本屋の店頭で見ていたけど,筒井康隆が推していることに気付きやっと買った。読んだ。面白かった。鹿児島の婆さん只者ではない。
新潮社 1,500円+税

少年口伝隊1945

井上ひさしの原爆もの。じんわり哀しみが伝わります。枕崎台風は終戦の年の9月に日本を縦断し,広島にも大被害をもたらしたのだった。
講談社 1,300円+税

屍者の帝国

難解だがスゴイ。語り手はワトソン博士。時は19世紀末。実在虚構を問わす多彩な登場人物が登場。魂とは何かについて深く考えさせられる。
河出書房新社 1,800円+税

ハーモニー

決して読みやすくはないが,深い。フィリップ・K・ディック賞。皆が健康でストレスのない社会を突き詰めていくとこうなるのよね。
ハヤカワ文庫 720円+税

たった独りの引き揚げ隊

ビクトル古賀は,白系ロシア人コサック隊長の娘を母とし,満州生まれる。日本の敗戦後,10歳の少年は独りで満州の広野を南下する。
徳間書店 1,500円+税

アヘン王国潜入記
ミャンマーの柳生一族

高野秀行さんのミャンマー3部作のうちの2冊。もう一冊も読んだ。椎名誠や関野吉晴が解説を書いている。ノンフィクション潜入記なのだ。
集英社文庫 667円+税 429円+税

恋の聖地
返事はいらない

どちらも中学生の朝読にオススメ。
恋の聖地は恋愛短編集。
新潮文庫 520円+税
「返事…」は宮部みゆきの短編集。
新潮文庫 550円+税

むかしのはなし
人生激場

2冊とも三浦しをんさんです。
むかしのはなしは短編集
幻冬舎文庫 533円+税
人生激場は爆笑エッセイ集。
新潮文庫 520円+税

もしも8歳のこどもが
大統領に選ばれたら

こども向けのファンタジーですが,政治や国際関係について,リアルに考えさせられます。公民分野を学んでいる中3生徒に読んでほしい。
ポプラ社 952円+税

神去なあなあ夜話

「神去なあなあ日常」の続編。林業小説。高卒プーの勇気君が神去村に来て林業に就いたのが「日常」。今回の「夜話」はさらに面白いよ!
徳間書店 1,500円+税

海賊とよばれた男(上下)

「永遠の0」の百田さんの本。出光佐三がモデル。グローバルスタンダードとは経済的帝国主義。それと戦ったサムライ出光! すごいぞ!
講談社 各1,600円+税

若冲がきてくれました

若冲展。現在岩手県で開催中。その後福島県で9月23日まで。「鳥獣花木図」もプライス氏の個人蔵だったとは知らなんだ。行ってみたい!
日本経済新聞社 2,500円+税

聖痕

実は私はツツイスト。朝日新聞朝刊の連載小説だったとは。いいのか朝日,筒井康隆は危険だよ。なんだか源氏物語を連想しました。
新潮社 1,400円+税

魔法の美術授業プラン

生徒にわかる,できる,創るのが楽しい教材や指導法がた〜くさん! これは美術科教師全員に読んでいただきたい。元気が出ますよ!
明治図書 1,800円+税

私の中の自由な美術

「鑑賞教育で育む力」というサブタイトルが示すように,美術作品を能動的に鑑賞させる授業はどうすればよいかのヒントがてんこ盛り。
光村図書 1,900円+税

ジヴェルニーの食卓

原田マハは美術館の学芸員をしていただけあって美術作品や画家たちのことに詳しい。モネの家族のこと,ドガとカサットのこと,興味深い。
集英社 1,400円+税

この世はウソでできている

池田清彦さんは面白い! 外来種を駆除? ヒトも稲も外来種ではないか。リサイクルも原理主義に陥ると歪んでくる。冷静に考えよう。
新潮社 1,200円+税

東大のディープな日本史2

1はメインの出来事が中心だったが,2では広範囲に日本史の「目からウロコ」が繰り広げられる。社会科教師,全員読むべし!
中経出版 1,000円+税

浄瑠璃を読もう

そうだったのか! 橋本治はいつも刺激的だ。桃尻訳の枕草子や徒然草も面白かったが,浄瑠璃も画期的! お軽勘平ってそうだったんだ〜・
新潮社 2,000円+税

扉守 イオニアの風

エール2で興味を持った光原百合。扉守は潮の道(尾道)のファンタジー。イオニアはギリシャ。面白い。
扉守 文春文庫 590円+税
イオニア 中央公論新社 2,000+税

ご先祖様はどちら様
趣味は何ですか?

高橋秀実さんの本2冊。追求の仕方が本格的で面白い。
先祖 新潮社 1,400円+税
趣味 角川文庫 629円+税


シアター!2

シアター!の第二弾。貧乏でマイナーな劇団を率いる巧(弟)と経営改革を指揮する冷徹な司(兄)。泣き虫の巧が結構カッコイイ。
メディアワークス文庫 610円+税

好き,だった

アンソロジーです。有川浩は「植物図鑑」の冒頭の物語。これは全編読んでほしい!!! 名作です。ほかの作品も中学生向きに面白い。
メディアファクトリー文庫 524円+税

きみが見つける物語

アンソロジーです。江戸川乱歩,星新一,万城目学もあるよ。短編集なので,これをきっかけに好きな作家に出会えたらと思う。朝読書向き。
角川文庫 476円+税

童子の輪舞曲

僕僕先生シリーズの番外編。シリーズ全体が見渡せます。現代日本にまで及んで,僕僕と王弁のきずなが分かりました。しっかりしろ王弁。
新潮社 1,400円+税

永遠の0

秀一郎君,読みなさい。凄い物語です。能力があっても貧しい男は軍隊に志願するしかなかったのね。それで戦後ゴミの様に扱われるとは…。
講談社文庫 876円+税

スナックさいばら(2)

おんなのけものみちの2弾。およよ〜西原さんと高須さんは付き合い始めたのだ。幸せになってね。本書は例の如くバリバリの人生相談。
角川書店 800円+税

エール1

エール2を読んで面白かったから買った。読んだ。やっぱり面白かった。働く女子およびその予備軍は絶対に読むべし。元気になります。
実業に日本社 600円+税

ぼくがいま,死について思うこと

椎名さんも直球で死について書く年になったんだな。以前からも生や死への洞察に満ちた表現はあった。いじめ自殺はいけない。生きよう。
新潮社 1,300円+税

銀の匙(7)

でたよ! 第7巻。八件君とアキちゃんの仲は徐々に進展中。銀の匙効果で農業系の学科の人気が急上昇中。食べ物が美味しそうでいいわ〜。
小学館 419円+税

エール!(2)

働く女性へのエール。アンソロジー。坂木司さんの名前に惹かれて買ったが,光原百合さんのが一番面白かった。元気が出る本です。
実業之日本社文庫 600円+税

民王

いつもの池井戸さんじゃない〜。総理大臣の父親と軽薄大学生の息子の心と体が入れ換わるSF。池井戸さんだけに社会を見る目は確かだが。
ポプラ社 1,500円+税

鉄の骨

面白い! さすが池井戸さん! 今回は中堅ゼネコンの若手社員が談合に巻き込まれて…。ハラハラドキドキ。最後のどんでん返しが見事!
講談社文庫 838円+税

世界史もわかる日本史

河合敦著。手塚マンガの引用多数。年表が分かりやすい。西洋史とリンクしているので一気に同時に分かる。手塚治虫は幅広く描いたんだな。
実業之日本社 各762円+税

プラチナデータ

映画化したんだ。なかなかのサスペンス。最後まで気が抜けない。無実の罪で警察に追われる主人公。ボストンテロの捜査もハイテクだった。
幻冬舎文庫 724円+税

夫婦で行くバルカンの国々

清水義範夫妻によるバルカン半島諸国の旅。旧ユーゴスラビアなどの複雑な歴史がかなりスッキリ分かるようになります。
集英社文庫 700円+税

長谷川等伯

等伯は,狩野派が独占していた有力者の御用絵師の地位に食い込もうと狩野派と張り合った。水墨画の松林図が有名です。着彩の楓図もいい。
東京美術 1,800円+税

ある奴隷少女に起こった出来事

すごい! 逃亡奴隷女性が書いたほぼノンフィクションの自伝。奴隷の立場とはかくも非人間的なのかと驚愕。白人の「人権」意識の偽善性!
大和書房 1,700円+税

一路(上・下)

浅田次郎さんの江戸時代もの。面白い! 絶対映画になるよ。キャラが立ってる。場面が映像となって駆け廻る。一路ってチサの子供の名前と同じなので,文庫を待たずに購入。
中央公論新社 各 1,600円+税

水の手紙(群読のために)

井上ひさしさんの戯曲。これは道徳のネタになる! 世界の水はつながっているという言葉が心を打つ。挿絵はあの萩尾望都さんです。
平凡社 1,200円+税

今,話したい「学校」のこと

中学生向けに書いているが,これはむしろ大人が読むべき。教諭や校長教頭が読んでも面白いはず。藤原さんは目の付けどころと話の持っていき方がうまい! 
ポポラ社 1,200円+税

あるこーる白書

西原理恵子と吾妻ひでおのコラボ。西原さんは夫の鴨ちゃんがアルコール依存症だった。吾妻氏は本人が依存症で失踪したりしたこともある。アルコールの怖さがこれでもかと。
徳間書店 1,200円+税

とりあたま事変

佐藤優氏はご存知元外務省の人。週刊とりあたまニュースの改題だった佐藤氏の社会分析はスルドクて面白い。政治家はいい人ではダメって,その通り! 悪党力が必要なのだ。
新潮文庫 630円+税

王妃の帰還

う〜ん。女子校の教室内カーストってこんなにオソロシイのかな。いじめあり裏切りありのすったもんだのはてに,最終的には元どおりになるのだけど,みんな少し幸せになる。
実業之日本社 1,400円+税

評価と贈与の経済学

内田樹と岡田斗司夫の対談だが,最初の方は岡田氏が喋り内田さんは聞き役。内田氏とはなかなか意見がかみ合わないように見えて,最終的には同じようなことを考えている。
徳間書店 952円+税

64(ロクヨン)

横山秀夫さんの本は初めて読んだ。警察小説ですが,警察の内部も人事昇進がらみで大変なのね。池井戸さんの銀行モノと同じです。でも面白かった! 昭和64年の事件を追う。
文藝春秋 1,900円+税

ルパンの消息

横山さんの本にハマっています。初出は1990年(平成2年)。携帯電話もまだ普及していなかった頃が舞台。さらにその15年前の事件をめぐる息詰まるサスペンス!
新潮文庫 476円+税

本当は怖い動物の子育て

タイトルがダサいけど,竹内流動物行動学の著書。動物の生殖活動から人間の生殖活動,ひいては昨今話題の虐待や育児放棄につなげていく。そうだったのかと目からウロコ。
新潮新書 700円+税

旅行者の朝食

ご存知ロシア語通訳の米原万里さんです。2006年にお亡くなりになりましたが,通訳の腕もさることながら文化の違いや東欧社会に関するエッセイが面白い! 内田樹と同い年。
文春文庫 495円+税